2023.08.29
前立腺肥大症に対する自動ロボット手術が始まります!
AQUABEAMロボットシステム
広島大学病院では2023年10月より、AQUABEAMロボットシステムによる前立腺肥大症手術を開始します。
この手術は、前立腺肥大症に対して行う経尿道的手術です。患者さんの前立腺をエコーでリアルタイムに観察しながら、切除範囲をプログラムし自動切除を行うめ、あらゆるサイズ・形態の前立腺に対して、オーダーメイドな切除が可能となります。
*AQUABEAMは従来の保険診療での手術となります。
日本上陸
これまで、米国、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダにおける臨床試験(WATER試験/WATERⅡ試験)にて有効性・安全性が確認されています。すでに、欧州・米国を中心に16か国で臨床導入されており良好な治療効果と安全性が確認されました。
日本導入にあたり、本邦における治療成績の評価を行うため2023年8月に日本泌尿器科学会より広島大学病院を含む5施設が指定されました。
手術の流れ
手術は全身麻酔下で行われます。膀胱鏡とエコーの2方向からリアルタイムに前立腺の形態を確認し、切除する前立腺の範囲を指定します。そのプログラムに沿ってウォータージェットを用いて前立腺組織を除去します。切除自体は5-10分で終了。切除部位からの出血がある場合は、経尿道的に止血を行い手術が終了します。
特徴
前立腺肥大症の手術は数多くありますが、AQUABEAMロボットシステムは他の手術方法には真似のできない大きな特徴を有しています。
- オーダーメイド リアルタイムエコー画像を用いるため前立腺形態に合わせた切除が可能
- ロボットによる自動切除 自動切除のため正確かつ短時間で手術か可能
- ウォータージェットによる切離 電気メスを使用しないため熱損傷を最小限にすることが可能
- 多角的画像 膀胱鏡とエコーで多角的に把握するためより安全な手術が可能